はじめに
本記事では、汎用性の高い統合開発環境(IDE)であるVisual Studio Code (VS Code)、プログラミング言語のPython、そして動画や音声処理に必須のFFmpegをWindows環境に導入し、開発を始めるためのステップを解説します。
1. Visual Studio Code (VS Code) の導入
1.1. インストール手順
- VS Code 公式ウェブサイトからインストーラーをダウンロードします。
- インストーラーを実行し、インストールオプション(特に「Pathへの追加」)を有効にして完了させます。
1.2. 推奨拡張機能の導入
VS Code起動後、拡張機能ビューで以下を検索しインストールします。
- Python (Microsoft提供): Python開発
- Japanese Language Pack for VS Code (Microsoft提供): UIの日本語化(任意)
1.3. Git Bashのインストール手順
Git Bashは、Git本体に含まれるUNIX風のコマンドライン環境です。
Gitのダウンロード: Git 公式ウェブサイトより、Windows版インストーラーをダウンロードし、実行します。
インストール時の推奨オプション:
- "Adjusting your PATH environment" 画面: 「Git from the command line and also from 3rd-party software」を選択することを推奨します。これにより、VS Codeを含む外部ソフトウェアからGit Bashの実行が可能になります。
- その他のオプションは、基本的にデフォルト設定のままで問題ございません。
起動確認: インストール完了後、スタートメニューから「Git Bash」を起動し、正常に動作することを確認してください。
1.4. VS Codeターミナルへの設定
VS Codeの統合ターミナルとしてGit Bashを設定します。
VS Codeの設定を開く: VS Codeを起動し、
Ctrl + ,(コントロールとカンマ)を押下して設定画面を開きます。デフォルトプロファイルの設定: 検索窓に「
terminal integrated default profile windows」と入力します。プロファイルの選択: 「Terminal > Integrated > Default Profile: Windows」の設定項目で「Git Bash」を選択します。
📌 【手動で設定する場合(推奨)】
もしリストにGit Bashが表示されない場合、以下の設定を直接 settings.json ファイルに追記することで設定が完了します。
検索窓に「terminal integrated profiles windows」と入力し、以下のコードを参考にsettings.jsonを編集してください。
"terminal.integrated.profiles.windows": { "Git Bash": { "path": "C:\\Program Files\\Git\\bin\\bash.exe", "icon": "terminal-bash" } }, "terminal.integrated.defaultProfile.windows": "Git Bash"
2. Python の導入
2.1. インストール手順
- Python 公式ウェブサイトからインストーラーをダウンロードします。
- 実行時、必ず初めに表示される画面で「Add python.exe to PATH」にチェックを入れます。
- 「Install Now」でインストールを完了させます。
2.2. インストールの確認
コマンドプロンプトやVS Codeのターミナルで、以下のコマンドを実行しバージョンが表示されることを確認します。
python --version
3. FFmpeg の導入
3.1. ダウンロードと配置
- FFmpeg 公式ウェブサイトからWindows向けのzipファイルをダウンロードし、展開します。
- 展開したフォルダ内の
binフォルダ(ffmpeg.exeがある場所)を、例えばC:\Program Files\ffmpeg\のような管理しやすい場所に配置します。
3.2. 環境変数への登録
ffmpegコマンドをどこからでも実行できるように、Pathを通します。
- Windowsの検索で「環境変数」を検索し、「システム環境変数の編集」を開きます。
- 「環境変数」ウィンドウで「システム環境変数」の「Path」を選択し、「編集」をクリックします。
- 「新規」で、手順3.1で配置した
binフォルダのフルパス(例:C:\Program Files\ffmpeg\bin)を追加します。 - 全てのウィンドウを「OK」で閉じます。
3.3. インストールの確認
新しいターミナルで以下のコマンドを実行し、バージョン情報が表示されれば導入成功です。
ffmpeg -version
4. まとめ
VS Code、Python、FFmpegの導入は完了です。これらのツールが連携することで、マルチメディア処理を含む多様な開発が可能になります。本記事を参考に、あなたのプロジェクトを始動させてください。